新しい住所です

レイア

2020年03月10日 18:10

友人からのメールは突然でした。
「新しい住所、お知らせします。
 お手伝いした時はサバサバ仕分けできたのに、
 娘のものはTシャツ1枚処分できないの」

出会ったとき、私は25歳、彼女はまだ中学生でした。

10歳も離れている妹のようだったのに、
薬剤師さんになって、結婚して、
4人の子どものお母さんになった彼女は、
たくましく、眩しく、カッコよく、私よりずっと大人に見えました。

我が家からさほど遠くないところに越してきて、30年。
夜、ママチャリでふらっとDVDをポストに届けてくれたり、
防災グッズを玄関ドアに下げておいてくれたり・・・。

5年前、私が入院したときには家の片づけを手伝ってもらい、
去年の11月、2回目の抗がん剤治療のあとは、
わがままを言って病院まで迎えに来てもらいました。

あの時、私の体調さえ良ければ一緒にランチできたのに、
タイミングが合わなくてそれっきりに。
春に引っ越すなんて素振りは全く見せなかったから、
心にぽっかり穴が開いたような寂しさ。

とても不思議だけれど、
仲良しの同級生が急に遠くへ転校してしまう、
そんな気持ちなんです。

でも、いつまでも頼りっぱなしじゃなくて、
私もいい歳なんだから、精神的に独り立ちしないとね。
会いたい、と思ってもらえるように成長していかないと。


雨の一日。
希林さんの 「一切なりゆき」 を、また読み返しています。


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